避妊手術後、しばらくはおとなしかったミーコだが、その傷も癒え、今や絶好調に戻りつつある。食欲も旺盛だ。昼間は庭を走り回っている。ただひとつ、少し変わってきたことがある。それは、やっと私を家族と認めてくれたらしく、私の顔を見ても警戒をしなくなったことだ。それどころか、私に抱かれて首の辺りをなでられると、目を細めて喉をごろごろ鳴らし、気持ちよさ気に眠るようになった。
先日はそうした私とミーコを見ていたヤキモチ焼きのトラが、突然、妻の足元にニャーゴニャーゴとまとわり付いてきた。妻が「トラも抱っこして欲しいの？」と聞くと、「フンニャ、フンニャ」と鼻を鳴らした。妻がトラを抱き上げてコタツに入ると、すぐに頭を妻の腕にすり寄せてきた。妻が「トラもなでなでしてもらいたいの？」と聞くと、またもや「フンニャ、フンニャ」と鼻を鳴らす。妻に首筋をなでてもらったトラは満足げに目を細めて、腕の中で眠り始めた。私がミーコを、妻がトラを、互いに抱いてコタツに入っている。私たちにとっても、猫にとっても、とても幸せなひとときであった。
これで、トラとミーコがもっと仲良くなれば良いと思うのだが、お友だちになりたいミーコに対して、トラはあいも変わらずミーコが煩わしいらしく、以前ほどではないが、やんわりと拒み続けている。
来年こそは、仲良く遊んでいる姿を見たいものだと思う。