田中眞紀子文部科学大臣が、来年春に開校を予定していた３つの大学の認可を大臣権限で「否」とした。理由は、「大学生のレベルが落ちている」と言う事だという。おかしな話だ。
これらの開校予定の法人は、何年もかけて文科省の指導に従いながら施設や指導者などについて周到に準備を進めてきており、結果、審議会のお墨付までいただいている。また、大学生のレベル云々の話は、既存の大学を見ての話であり、これから新しい理念や精神のもとに開校を目指そうという大学について当てはめることは無理がある。事実、近年新たに開校した大学の中には素晴らしい人材を続々と送り出し、一般企業から高い評価を受けている大学もたくさんある。
私は今回の田中大臣の決定に与する事は、到底、出来ない。大体、大臣は「最近の大学生のレベル云々」などと言っているが、その前に「最近の某防衛大臣や某法務大臣のレベルは、一体どの程度のものだったのか」と、問いたい。
そちらの方が、よほど、国家にダメージを与えたと思っているのだが、ぜひ、田中ご夫妻にお聞きしたいものだ。



※与する（くみする）：仲間に加わる。味方する。同意する。