戦没軍人軍属追悼式が行われ、先の大戦で亡くなられた１０６８柱の御霊に追悼の誠を捧げた。ご遺族の皆さまのこれまでの苦難の道のりとその心情に思いを馳せるとき、万感胸に迫るものがある。
今、この国を取り巻く周辺状況は、良好な状態にあるとは決して言えない。好むと好まざるとにかかわらず、私たちの思いもよらないことが、常識では測れない出来事が起きる可能性もなしとは言えない。
集団的自衛権に対する議論が賑わっているが、私は、もう一度立ち止まって、正確な情報のもとに、冷静な議論をしてほしいと思っている。
今、私たちの享受している平和は先人たちの尊い犠牲の上に成り立っている。その平和を次の世代に引き継いでゆくことは、今に生きる私たちに課せられた重大な使命だ。そのために、何をすべきなのか。国を守るということはどういうことなのか。国家、国民を守るために国は何をなすべきなのか。私たちはどう対処すべきなのか。
今日の式典を終えて、私自身、もう一度じっくりと考えてみたいと思う。