（昨日からの続き）体を鍛えなおすべく１０キロハイキングに挑戦した私ですが、この日は本当に素晴らしい秋晴れの日で、絶好のハイキング日和でした。学校を出て県道沿いに歩いて行き、途中で田んぼの中の道に入ると、「もてぎの秋」があちこちに見られました。稲刈りをしている人、クリを拾う人、色づいた柿、庭や道端に咲く秋の草花。今まで気付かなかった風景が、時速４キロで動くことにより美しい絵画のように、私の目に入ってきたのでした。
私はいつしか、初期の目的の体力づくりはすっかり忘れて、ハイキングそのものを楽しんでいました。途中で、クリを拾っていたおばちゃんが私に気づいて「あれー、町長さんだねーの。今拾った栗、これ持っていって食べな」と言って、袋いっぱいのクリをくれました。
私は、おばちゃんに、そして茂木の秋に心から感謝しながら、ゆっくり歩いて家まで帰ってきたのでした。