町長の部屋2月9日号
電子辞書
娘が盛んに電子辞書を使っている。
「使いやすいのか?」と聞くと、「チョー便利。これひとつで全部OKだもん」という返事が返ってきた。
そりゃあそうだろう。なんせ、広辞苑も古語も和英も英和も山川の日本史も世界史もドイツ語も中国語も、果てはネイティブイングリッシュまで発音してくれるのだから、そりゃあ便利に違いない。
それはそうなのだが、しかし、ちょっと待てよ。なんかおかしくないか。
昔は辞書で単語を引いたときには赤鉛筆でチェックした。
後でまた同じ単語を引いたときに、「そうだ、この前も引いたんだっけ」と思い出し、そのことで暗記が進んだ。
何度も何度も引いた辞書は、いつしか手垢で汚れ、そのうち背表紙までボロボロになり、中は赤線だらけになった。
そこまで使い込んだある日、ふと「この辞書を使い込んだ、使いこなした」という満足感のようなものが心の中に広がってきて、その頃になって初めて少し勉強がわかるようになったと感じたものだ。それが、「紙の文化」なのかもしれない。
でも、電子辞書じゃあ赤線を引くことも、手垢をつけることもできないじゃあないか。
何か、無機質で冷たくて、面白くも何ともないのではないか。
娘の電子辞書をじっと見つめていたが、逆にその機械が「おっさん、デジタル化時代に乗り遅れるよ」と、私をあざ笑っているような気がしてならなかった。
「使いやすいのか?」と聞くと、「チョー便利。これひとつで全部OKだもん」という返事が返ってきた。
そりゃあそうだろう。なんせ、広辞苑も古語も和英も英和も山川の日本史も世界史もドイツ語も中国語も、果てはネイティブイングリッシュまで発音してくれるのだから、そりゃあ便利に違いない。
それはそうなのだが、しかし、ちょっと待てよ。なんかおかしくないか。
昔は辞書で単語を引いたときには赤鉛筆でチェックした。
後でまた同じ単語を引いたときに、「そうだ、この前も引いたんだっけ」と思い出し、そのことで暗記が進んだ。
何度も何度も引いた辞書は、いつしか手垢で汚れ、そのうち背表紙までボロボロになり、中は赤線だらけになった。
そこまで使い込んだある日、ふと「この辞書を使い込んだ、使いこなした」という満足感のようなものが心の中に広がってきて、その頃になって初めて少し勉強がわかるようになったと感じたものだ。それが、「紙の文化」なのかもしれない。
でも、電子辞書じゃあ赤線を引くことも、手垢をつけることもできないじゃあないか。
何か、無機質で冷たくて、面白くも何ともないのではないか。
娘の電子辞書をじっと見つめていたが、逆にその機械が「おっさん、デジタル化時代に乗り遅れるよ」と、私をあざ笑っているような気がしてならなかった。
職員の中にも多数の愛用者がいるようです
参考リンク
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