今回の大地震は茂木町にも多くの爪痕を残した。幸いにも、行方不明者や死者などの人的被害はなかったが、３日３晩にわたり電気や水が止まり、多くの町民が辛い時間を強いられることになった。

特に電気については、茂木町は他の市町村とは違い、茂木の変電所に来た電気はその後、茨城県の那珂発電所に行きそれから再度茂木町に引き込まれるという変則ルートを通っているらしく、今回の災害で茨城県は大きな被害を受けていて、その影響で茂木の電力復旧に時間がかかったということらしい。

結局、茂木町の全てに電気が通ったのは、１４日午前２時５０分ごろ。役場で３日目の夜を過ごしていた私はうれしくて、一人、車で夜の町に飛び出した。街路灯も信号も増井は点いている。後郷も河井も大丈夫だ。水も電気もなかった舘もＯＫだ。八幡町も御園町も坂井も十石もみな街灯が点いている。道の駅周辺はまぶしすぎるくらいだ。車を飛ばしながら涙が出てきそうだった。
ただ、まだ深夜。みんな寝ているのが残念だ。「みんな電気が来たぞー」と怒鳴って教えてやりたい思いだった。

でも、ごめんなさい。国の計画停電により今後も、一日のうちの５～６時間は、停電がありそうだ。しかし、今度は３時間後にはきちんと電気が各家庭に戻ってくることが約束されている。我慢して欲しい。

テレビでは、繰り返し繰り返し、東北地方の惨状を映し出している。とても、この世のものとは思えないその映像に、胸が強く痛む。こんなことがあっていいのか。明日からは、ひとりでも多くの被災された皆さんを救うべく、行動を起こさなければならないと思う。