町長の部屋11月21日号
ブータン国王夫妻の来日に思う
ブータン国王夫妻が来日し、注目を集めた。ブータンは、中国とインドに囲まれたヒマラヤ山脈の中にある人口70万人ほどの国だ。国民総生産額は日本の数パーセントで、経済的には貧しい国であるが、今回の来日に際し8000万円もの義援金を持ってこられた。大変なことであったろうと思うとともに、なんとお礼を申し上げてよいのかという気持ちになる。
この国が注目されたのは、なんと言っても前国王が提唱した「国民総幸福」という、それまでの経済的豊かさの指標となる「国民総生産」と異なった価値観を世界に向かって示したことだ。これは、精神面、環境、教育、文化、時間の使い方、良き統治などを指標に取り入れた考え方で、それによればブータン国民の97パーセントが幸福だと感じているという。
ブータンという国がインターネットや携帯電話が解禁されてまだ日が浅いということや、国民がチベット仏教を熱く信仰し、精神文化を尊ぶとともに貧しい人々を助けることは当然のことだという考えのお国柄もあるだろうが、それにしても欲望に振り回された挙句、世界経済の危機にまで追い込まれた先進国諸国の今の姿を見るとき、この中央アジアの小さな国に我々が学ぶものは多いのではないかと思われる。
若くフレッシュでさわやかな国王夫妻は、日本国民の胸の中に十分すぎるほどの「温かい幸福感」を残し帰っていった。
この国が注目されたのは、なんと言っても前国王が提唱した「国民総幸福」という、それまでの経済的豊かさの指標となる「国民総生産」と異なった価値観を世界に向かって示したことだ。これは、精神面、環境、教育、文化、時間の使い方、良き統治などを指標に取り入れた考え方で、それによればブータン国民の97パーセントが幸福だと感じているという。
ブータンという国がインターネットや携帯電話が解禁されてまだ日が浅いということや、国民がチベット仏教を熱く信仰し、精神文化を尊ぶとともに貧しい人々を助けることは当然のことだという考えのお国柄もあるだろうが、それにしても欲望に振り回された挙句、世界経済の危機にまで追い込まれた先進国諸国の今の姿を見るとき、この中央アジアの小さな国に我々が学ぶものは多いのではないかと思われる。
若くフレッシュでさわやかな国王夫妻は、日本国民の胸の中に十分すぎるほどの「温かい幸福感」を残し帰っていった。
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