茂木桔梗城主の鬼門除社として今から１２００年も前に創祀されたという荒橿（あらかし）神社に行ってきました。境内は樹齢数百年のスギ、カシなどに囲まれ薄暗くひんやりとしていました。三重塔の遺構を左に石畳を進んでゆくと、二つ目の鳥居の奥に社があります。ここは、延喜式神社であることから遠方からも参拝者が多数あるといわれていますが、お賽銭箱の横にかけてある芳名帳に記帳されている方の住所を見るとその事がよくわかります。私も「二礼二拍手一拝」をして、どうぞ茂木町を守ってくださいとお願いをしてまいりました。
ところで、帰りに大発見をしました。この神社は昭和１３年に「栃木県の縣社」に昇格し、それを祝って入り口に大きな記念碑が建立されたのですが、その石碑の裏に刻まれている寄付者の中に私の祖父の名を発見したのです。生前は茂木町の八雲神社だけでなく、真岡の大前神社や笠間の稲荷神社へもよく出かけていた信心深い祖父のことですから、縣社昇格のお祝いとあらば、貧しい魚屋ではあっても進んで寄付に応じたのかもしれません。
帰りの道すがら、祖父も何度も参拝したであろうこの神社に、私もこれからは年に２～３回は来てみようと思ったのでした。