以前にもこのコーナーで紹介させていただいたが、茂木町のまちづくりの基礎を立ち上げてくださった法政大学の岡崎先生の退官を記念した最終講義に出席させていただいた。岡崎先生自らが現地に足を運び、データーを積み重ね、そこから未来を予測するという実証に基づいたまちづくり講義は、誠に説得力のある素晴らしい内容であった。
また、岡崎先生は、私たちまちづくりにかかわる者に、長年の研究から導き出したご自身の「まちづくり哲学」を披露しながら、時折、何とも悩ましい問いかけをしてくる。
例えば、「皆さんは人口を増やす方策のみを追いかけていますが、かつてバブル期の人口増の社会は本当に幸せだったのですか？」「まちづくりとは人口増対策ですか？」「皆さんは地域に何百年と根付いてきた文化や自然と正面から向き合っていますか？」などなど。いずれも、ドキリとさせられるような問いかけである。
岡崎先生には、今後もぜひ、続けてご指導いただければと思っている。