町長の日記 11月8日号
茂木高校100周年記念講演でキャスター・ジャーナリストとして活躍する大越健介氏のお話を聞いた。演題は「時代に加担するということ」。正直、事前にこの演題を知らされた時には、常日頃、歯に衣着せぬ率直な意見を述べておられる方が何をお話しするのかと、怪訝(けげん)に思っていたものだ。しかし、当日、講演を聞いて、なるほどと思わされた。大越氏は次のように述べている。「加担をするということはあまり良いことに使われていないように思われます。例えば、悪事に加担する、陰謀に加担するというようにです。しかし、この本当の意味は『力を貸し助けること』ということです。ジブリの宮崎駿監督は次のように言っています。『その時代時代で何が正解なのかは、実は、よくわからないことがある。それでも人は時代に加担せずには生きられないのです。例えばゼロ戦を設計した堀越二郎さんは、戦時中は名機の設計者として称賛されたが戦後は人命を軽んじ戦闘能力だけを追求した飛行機の設計者として非難を浴びた。しかし、その時代の中にあって彼は国のため国民のためとの思いで最善を尽くしたのであり、そのことを責められる者は誰もいないはずだ。社会のために何事かをなし得ようとする者は、結局、社会にかかわり、加担をすることになってくる。結果はいずれにしろ、これは尊いことなのだ』と。」そして、大越キャスターは次のように結んでいます。「混沌の時代だからこそ、若い皆さんには、時代に加担することの意味を考えて欲しいのです。」なるほどなーという思いだった。久しぶりに、良い話が聞けた。
大越氏に講演いただいた
加担するということは力を貸し助けること
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