「持続可能な地域社会総合研究所」の藤山浩所長が、あるコラム欄に次のように書いていた。「このまま地球温暖化が進めば、世界中の国が沈みゆく船の乗り合わせた運命共同体となる。また、これだけグローバルに経済の相互依存が高まっている。そのような中で、戦争などできるのだろうか。日本国内においては開戦前夜のような空気を煽る人々もいるが、冷静で合理的な意見の交換を望みたい。」
　この文章を読んで、「防衛費などよりも自らの所属する研究所にもっと予算を回すべきだ」と言っているようにしか思えなかった。また、根本的に違うのは、「我々日本人がそうすれば相手側もそうしてくれるだろう」という甘い幻想だ。ロシアが武力をもってウクライナを屈服させようとする、北朝鮮が日本に向けてミサイルを飛ばしてくる、中国人が日本の土地を買い漁っている、この現状を見て未だに甘い幻想を抱いている人がいることが不思議だ。
　法律改正には時間がかかる。だからといって何も手を打たないことは許されない。国民と国土を守るために今すぐにでもできる防衛手段を考えるべきだ。