衆議院が解散された。いろいろ言われているが、新内閣が発足したのだから国民に信を問うのは良い事だと思う。
　ただ、気になることが一つある。野党も与党もこぞって「最低賃金を1,500円にする」と公約している。「20年代」「5年以内」「今すぐに」などと違いはあるが、「1,500円」という数値を目標にしていることに変わりはない。
　私は、賃金アップはぜひ実現してほしいと思っているが、ただ、あまりにも性急すぎることに懸念を覚えるのだ。諸外国はある程度の中長期の期間の中で、その時々の経済状況を見極めながら少しずつ賃金アップを図ってきたものと思われる。
　このままでは、内部留保が潤沢な企業は何とかなるだろうが、中小、零細企業は持ちこたえられない。国会議員の先生方には一生懸命やりくりをしながら、もがき、苦労している企業の現状を理解した上で、政策を進めてほしい。