ミスタープロ野球・ミスタージャイアンツ長嶋茂雄氏が肺炎のため死去した。
　長嶋茂雄氏は巨人軍Ｖ９の黄金時代を築いた立役者であり、プロ野球の地位向上と人気上昇に努めた最大の功労者でもあった。我々昭和世代にとっては、まさに国民的英雄である。
　私が大学時代を過ごした頃は、数々の偉業を成し遂げた長嶋選手の力にも陰りが見えてきた時期であったが、それでも王選手とともに、柴田、高田、黒江、土井などのいぶし銀のプレーヤーが脇を固め、苦しみながらもＶ９を達成したのであった。
　しかし、Ｖ１０は果たすことはできず、長嶋選手は引退を表明する。引退セレモニーは旧後楽園球場。優勝を果たした中日とのダブルヘッター。第1試合ではホームランを打ったものの、第２試合、長嶋選手最後の打席はダブルプレー。そして、引退セレモニー。「わが巨人軍は永久に不滅です」の名言を残して去って行った。その夜、私は、友人たちと「長嶋茂雄」を語りながら飲み明かしたことを今でも鮮明に覚えている。
　現役を去ってからも、監督として、終身名誉監督として球界の発展に尽くしてきた長嶋茂雄選手。本当にご苦労様でした。そして、ありがとうございました。安らかにお眠りください。合掌。