この暑さ、一体いつまで続くんでしょうか。早く涼しい風が吹くように
なってくれないと、体が参ってしまいます。
また毎晩毎晩、熱帯夜で熟睡できない人も多いと思います。
そうなると、昼間の仕事効率ももちろん落ちるわけですから、日本経済
にとって労働力の面からいえば大きな損失になっているのではないで
しょうか。

それにしても、暑い夏で一番先に思い出すことといえば、やっぱり
「竹屋のかき氷」のことです。
竹屋というのは、私の家の横の通りを隔てた和菓子屋さんのことです。
今は、若夫婦が素晴らしくおいしい和菓子を作っていて、お茶会など
のためにも遠くから竹屋の和菓子を求めに来る方がいて、とても繁盛
しているお店なのですが、昔は和菓子の他にも、おせんべいやガムや
パンなども置いてあるいわゆる駄菓子屋さんでした。

竹屋では、夏になるとお店の一角をかき氷コーナーにしていましたが、
そこには多くの人が涼を求めてかき氷を食べに来たものです。
私もずいぶん食べました。小さい頃はイチゴとかレモンとかメロンだけ
でしたが、いつの頃だったかコンデンスミルクをかける「ミルクかき氷」
が出てきて、これは他よりももちろん値段が高かったのですが、この
「ミルクかき氷」を生まれて初めて、おばあちゃんに食べさせてもらっ
た時の感動は今でも忘れることができません。
世の中にこんなにおいしいものがあったのかと、子どもながらに思った
ほどです。暑い夏の年は、いつでも、少年時代に初めて「竹屋のミルク
かき氷」を食べた時の感動を思い出すのです。
その後、東京に出て行ったときに、お茶の水の喫茶店でかき氷を食べ
たのですが、それはなんともまずく、「やっぱり、かき氷は竹屋だな」
なんて思ったことがありました。

まだまだ、残暑が厳しいという予報が出ています。
もう一度、「竹屋のミルクかき氷」が食べてみたいとつくづく思う今日
この頃です。（つづく）